医療や健康の検索結果がゴミ化している

ウェブニュースや新聞、テレビ等で気になる健康情報を見た際、その事についてもっと知りたいと思う時はないだろうか。

私は気になる事はなんでも知りたくなる性分なので、気になる事があれば携帯しているメモに書き留めておき、時間のある時に調べるようにしている。

この歳になると気になる事の多くは医療や健康関連になるのだが、ここ数か月程前からインターネットの検索結果がおかしいのだ。

例えば「病気名+予防方法」等で検索した時、少し前までなら厚労省や大学等お堅い機関に交じって個人が書いているような小さなサイトも検索結果の上の方に存在した。

けれども最近の検索結果ではそのような小さなサイトは完全に姿を消し、厚労省や製薬会社、大学、新聞社のネット版等が独占している状況に変わっているのだ。

厚労省や大学、製薬会社等の情報はもちろん間違いのないものだが古い知識が多く(例えば海外では常識の事等が反映されていない)、さらに表現方法が専門的で一般の人には分かり辛い。

新聞社のネット版については良い記事と悪い記事がある。これについては後述する。

確かに個人で運営されているような小さなサイトの多くはベタベタとアフィリエイトリンクを貼り、ゴミのような情報を発信していたが、中には国内外の大学の研究結果等をしっかりと引用し説得力のある意見を書いているサイトもあった。

そういうサイトは私が記事を見る時に一番重要視している0→1(ゼロイチ:自分で0から生み出す事)がしっかりできていて内容が目新しいものだった。

お堅いサイトに書かれているような難解な内容もそのサイトでは平易な文章で分かりやすく解釈されていたので私のような馬鹿でも理解でき重宝していた。そのような有益なサイトも一斉に消え去ってしまったのだ。

どうやらこの検索結果の異常は昨年の12月に行われたグーグルのアップデートによるものらしい。

簡単に説明すると、昨年の話だが、プロ野球チームも持っているDeNAが作ったWELQ(ウェルク)という医療系ゴミまとめサイト(私はまとめサイトに何度も記事をパクられているので大嫌いだ)が起こした事態を重く見たグーグルが、お堅い機関(国や地方公共団体、大学等)や新聞社等、身元がはっきりとしたサイトの医療・健康記事しか検索結果の上位に表示しないようになったという事だ。

DeNA(ウェルク)の悪行はここに詳しく書いてある→DeNA「WELQ(ウェルク)」休止…まとめサイトの問題点と背景は

自分では何も生み出さずに人の記事をパクるだけのまとめサイトが検索から消えるのは大いに賛成だ。NAVERまとめ等、他のパクリまとめサイトも消えればいいのにと思う。

だが、身元ははっきりせずとも有益な情報を発信していた中小サイトまで検索から消すのは明らかにやりすぎだ。検索上位には小難しい公的機関や大学、楽天、アマゾンの商品ページしかなく、私達一般人が知りたい情報が全く検索結果に表れていない。

インターネット検索では90%近くのシェアを持つグーグルが記事の善悪を一方的に判断して検索結果から消す。これは検閲と同じようなものだ。

このアップデートは日本だけで行われているようだが、表現の自由に煩い海外で行えば大きな反感を買う事だろう。

グーグルが医療・健康関連の検索結果をよりクリーンで正確なものにしたいのなら、行うべきは今回のような自らの無能さを隠すような対策ではなく、真に検索エンジンの精度向上を図る事だろう。

DeNAに欺かれて(盗用や無断転載も見抜けず)大量のゴミ記事を検索上位に表示して多くの被害者を出したのはグーグルだ。

その挙句に開き直って、もう記事の質の良し悪しは分からないからとりあえずブランドネームの強いものだけ表示しておけばいいという安易な考え方は情けなさすぎるし大人のやる事ではない。

私がグーグルの医療・健康関連のアルゴリズムの担当者なら責任をとって辞任するレベルだ。

私なら論文等、信頼性の高い資料を引用し自分の意見感想を書いた記事を大前提として、信頼性の高いサイトからの被リンク(効果大)や日本国内のSNSでの支持(効果小)を加点、大量のアフィリエイトリンクがついたものやパクリサイト(検索エンジンに登録された年月日がより古いものがオリジナルで全体の40%以上が他サイトの内容なら盗作とみなす)等は大幅減点で順位を決める。

今の検索結果が一時的なものならよいがこれからもこのような結果ならグーグルという組織には無能しか存在しないのかと疑問に思ってしまう。

さらに今回のアップデートで検索結果は穢れない真っ白なものになったとグーグルが考えているのならそれは完全な誤りだ。

先にも述べたが、検索結果の上位には公的機関や大手企業、ネット新聞社等身元がしっかりしたサイトが並んでいる。その中のネット新聞社だが、これは全てがきれいなものではない。

優秀なライターが書く記事は0→1(自分で世の中の問題点を探してしっかり取材し記事にする)がきっちりとできており素晴らしいものだ。

しかし、ゴミライター(●日や●経等の有名所にも存在している)が書いた記事は本当に酷い。一言で言うと「ほとんどパクリ記事」が多すぎる。

「ほとんどパクリ記事」というのは、他の人が書いた記事の内容はほとんどそのままに、単語を別の同じ意味の単語にかえる、てにをはをかえる、語尾をかえる、構成を少しいじる等の小細工を弄した記事の事だ。

前に「ほとんど」をつけているのはパクリ記事に少し手を加えて(例えば専門家等の肯定コメントを追加する等)恰も自分が0から生み出したオリジナル記事のように偽装しているから。これをリライトというらしいが格好をつけているだけでパクリはパクリだ。

有名所の新聞社でも平気でこういう記事を載せている。さらに腹が立つのはそういうパクリ記事がオリジナルの記事より検索結果で上位にいる事だ。

私がよく見ていた医療関係の個人サイトも記事内容を新聞社にパクられた挙句、検索順位で後塵を拝していて可哀想だなと思ったものだ。ちなみに今回のアップデートで新聞社の記事は検索上位、個人サイトの記事はどこにもなかった。理不尽な事この上ない。

名もなきデザイナー(個人サイト)が考えたデザインを有名ブランド(新聞社)が盗んでオリジナルデザインと主張し、マスコミ(グーグル)が大々的に広めるようなものだ。

グーグルはインターネット検索を独占し神のように振る舞っているが、記事のパクリや違法サイト、著作権侵害サイト(漫画村やYOUTUBE、YOUTUBEに至っては関連企業か)を検索結果から全て消し去った上で偉そうな事を言えと言ってやりたい。

グーグルには「盛者必衰」「驕れる者久しからず」この辺りの言葉を社内に掲示する事をおすすめする。

グーグルとヤフーの検索結果がコアアップデートでまたもやゴミ化