現状ではゴルフ人口が増える理由がない

明日は取引先とゴルフに行かなければならないので今日は早めに寝ようかと思いながらニュースを見ているとこんな記事を見つけた。

 少子高齢化の進行やレジャーの多様化の影響もあって、ゴルフ市場は縮小傾向にある。日本生産性本部の「レジャー白書」によると、13年のゴルフ人口(コースに出た人)は860万人と前年比8%強増えたが、10年前と比べると約2割減だ。

まあ当然といえば当然だろう。

私も長い間ゴルフをやっているがはっきり言ってそれほど楽しいものではない。どうせ休日が1日潰れるのならもっとやりたい事がたくさんあるのにと毎回思っている(付き合いなので仕方ないが)。

私は自分からゴルフを始めようと思った口ではなく、上司から強制されてやむなく始めた。給料も低いのに一式揃えさせられ、毎日仕事が終わった後に練習し、聞きたくもないゴルフの講釈を聞かされた。

ある程度打てるようになってからゴルフ場に行くようになると朝早くから車を出し、下手なのに握りに参加させられ、マナーを叩きこまれと本当に地獄だった。

休みの前の日に上司から声をかけられるとまたゴルフかと思い嫌で嫌で仕方なかった。

私は自分が本当に嫌だったので部下に同じ思いをさせたくないから絶対無理強いはしないのだが、同僚のゴルフ好きは人数が足らないと若い子を脅して参加させている(ゴルフは性格がよく分かるから取引先との付き合いに最適などと理由をつけて無理強いしているが性格なんか飲みに行った時の方がよく分かると思うのだが)。

手取りで20万弱しかもらっていない若い世代の子がなんやかんやで1回2万円くらいかかるゴルフに簡単に行けるわけないだろう・・・・・。世帯を持っている子は休日家族で過ごす予定もあるだろうし金銭的な面でも奥さんはいい顔はしないだろうな(うちもそれでよく喧嘩をしたものだ)。

さらにゴルフはイメージも悪い。

接待のイメージは当然あるだろうが、それ以外でも規約では暴力団の施設利用を拒絶していても実際はプレーしているし、ガラの悪い人もたくさんいる。

日本プロゴルフ協会の元副会長や理事が暴力団と交際していたという報道もあったがこういう人たちはゴルフが好きな人が多いのだろう。紳士のスポーツと呼ばれるゴルフだが日本ではあてはまらないと思う。

こういうイメージの悪さも若者が敬遠する理由のひとつだと思う。

外国と違って家族で和気あいあいとゴルフをプレーしているイメージが日本では湧かない(リゾートマンションに泊り付属のゴルフ場へ行くと時々見かけるが)。

料金も高い、手軽に楽しめるわけでもない、イメージもあまりよくない、これが今のゴルフの現状だろう。

これでは強制なしでゴルフを始めて継続的にプレーする若者が少なくなるのは当たり前だ。私も若い子に薦める事はない


これから休日でも外国のパブリック式並みに安価になり、車を使わなくても行く事ができ、ガラの悪い人が減り、握り等の賭けゴルフがなくなるという事は日本のゴルフ文化を考えれば期待できないので業界は衰退の一途をたどると思う。

格別好きなわけでもないが、長年親しんできたゴルフが衰退していくのは少し寂しい気もする。しかし、時代に即していないのなら仕方がない。必要とされているものが残っていくのが世の習いなのだから。

(関連のある外部リンク)
暴力団とゴルフ、元副会長ら退会処分 プロゴルフ協会|朝日新聞デジタル