ちょうど1年くらい前に【医療や健康の検索結果がゴミ化している】という記事を書いたが、最近またグーグルとヤフーの検索結果が変ったようで使い物にならなくなっている。
これはおそらく前回と同じコアアップデート(グーグルによる検索のアルゴリズム変更)というやつなんだろうが、今回は医療や健康だけでなく日常生活の様々なジャンルにも影響を与えているようだ。
前回は医療や健康等、人の生命や財産に大きな影響を与える可能性があるジャンルに対してお堅い機関(国や地方公共団体、大学等)や新聞社といった身元のはっきりしたサイトの記事を検索結果上位に表示するというアップデートだった。
これに関してもネットという世界は多様性が担保されてこそだし、情報は遮断するのではなく、利用者が取捨選択するものだと思っているので個人的には反対だった。
しかし、生命や財産等、今後の人生にも大きなダメージを与えてしまうジャンルなのである程度の遮断はやむなしという意見も間違ってはいない。
ただ、今回のアップデートは生命や財産等に全く関係のない娯楽や趣味のジャンルにまで影響を及ぼすゴミクズ以下の施策ではないだろうか。
例えば私はプロ野球観戦が趣味なので、前回のオープン戦(巨人対ホークス)での菅野と千賀の投げ合いについての記事を「菅野 千賀」で探してみると検索結果はこんな感じだった。
これは検索結果2ページ目のものだが、【ソ3―4巨(14日) 先発の菅野、千賀が好投】という記事一色。
調べてみるとこれは共同通信の記事のようだが、他の新聞社が同じ内容のものをタイトルも同じで転載(記事内容も全く同じだが転載といってよいのかは分からない)しているようだ。
開幕投手を務める両先発がともに無四球で無失点と好投した。巨人の菅野は五回まで完璧に抑え、6回を投げ被安打2。ソフトバンクの千賀も七回2死まで走者を許さず、7回1安打で8三振を奪った。松田宣が2ランで復調を示した。
内容はたったこれだけ。
こんなゴミのような内容の記事が検索上位に位置し、さらに同じ内容で新聞社名だけが違う記事が独占しているのだ。
こんなゴミ記事でも必要というのなら、転載元のオリジナル記事だけ表示すれば事足りるのではないのか。
同じ内容の記事でも「私はライブドアニュースで見たい」「私は信濃毎日新聞でなければ見ない」「山陰中央新報社のPVに貢献したい」という人間などいるわけがないだろう。
前までは個人野球ブロガーの試合感想がたくさん表示されていて、どれもこれも見ごたえがあり私のような文字好きの暇つぶしにはもってこいだったのに、3月の終わりくらいからずっとこの有様。
個人野球ブロガーの記事は検索ページを5ページめくっても現れずもう探す気もなくなってしまった。
プロ野球の検索結果が人の生命や財産になんのダメージを与えるのか、グーグルの無能共に直接聞いてやりたい気分でいっぱいだ。
そもそも、これはグーグルが一番嫌うコピーコンテンツには当たらないのだろうか。
中身はゴミな上にまるパクリ。
一般のブログならペナルティを課して検索圏外まで飛ばすくせに新聞社だから無条件に検索上位に挙げるなどダブルスタンダードもいいところだ。
グーグルにどのようにして金が流れているのかは分からないが大企業や大手サイト、新聞社を優遇する現在の検索結果はゴミとしかいいようがない。
まだマイクロソフトが提供している「Bing」の方がマシだと思うくらいだ。
何度もいうが健康や医療、投資など人間の生命や財産に大きなダメージを与えるようなジャンルは百歩譲ってグーグルの「検閲」を認めても、ただの趣味や娯楽のような関係のないジャンルにまで意味もない独りよがりの健全性を押し付けるのをやめろ。
外資企業だから、日本の歴史に疎いかもしれないがグーグルにひとつの狂歌を教えてやりたい。
「白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋ひしき」
この歌の意味を少しは考えて反省し、さっさとユーザーが望むような形に戻せ。