ノロやロタには脱水症状対策が必須

去年もノロウイルスがひどかったが今年もやばい。

娘の仲良し友達5人中4人がノロウイルスによる感染性胃腸炎になってしまい、その内の3人の家で親にもうつってどうしようもない状態になっているらしい・・・・・

ノロウイルスにやられた事がない人にはあの苦しみは分からないと思うが、例えるなら嫁よりトイレとずっと一緒にいたいと思わせてくれる存在といえば分かりやすいだろうか。

熱で体がだるい上に上から下から大洪水という併せ技・・・・・まさに地獄だ。

今感染している人が気の毒でしかたない。

さらにこのノロウイルスが厄介なのは病院に行っても特効薬は存在しないので点滴くらいしか対処法がない事だ。

ここで気をつけなくてはいけない点だが、ノロウイルスに感染したら吐き気止めは構わないが下痢止めは飲んではいけない。下痢止めを飲んでしまうとウイルスの排出(体の外に出す事)ができなくなってしまい、回復を遅らせる事になるらしい。

下痢や嘔吐が続くと当然のように脱水症状になっていく。この脱水症状が最も危険なのだ。

実は感染性胃腸炎になったとしても嘔吐や下痢等でたちまち死の危険があるわけではない(苦しみは地獄だが)。危険なのは嘔吐物で窒息してしまったり重度の脱水症状になる事なのだ。

お年寄りや幼児は嘔吐物による窒息に十分気をつけなければならないのは当然なのだが、脱水症状対策も徹底しなければならない。

下痢や嘔吐によって排出された水分やナトリウム、カリウム等の電解質をしっかり補給する事で脱水症状対策になる。とにかく水分補給が重要。

この水分補給にも気をつけなければいけない事がある。ただ単に水を飲ませればいいのか、それともお茶を飲ませればいいのか、スポーツドリンクを飲ませればいいのかと迷うかもしれない。

私がまだ幼児で可愛い盛りだった頃に感染性胃腸炎になってしまった時、私の母は発売されてからまだ間もなかったポカリスエットを飲ませてくれた。ちなみにどうでもいい事だが私はアクエリアスよりポカリスエットが好きだ。

これは悪くはないセレクトだが、それによって私は低ナトリウム血症になってしまった。水分補給にはポカリスエットがいいと母なりに考えての事だったと思う。

確かにポカリスエットはスポーツ等で失った水分を補給するには非常に有効なのだが、嘔吐や下痢等による脱水症状(病的脱水)の時に飲むと電解質濃度が低すぎる事でこのような水中毒を引き起こす危険性がある。

ではどうすればいいのかだが経口補水療法という言葉を知っているだろうか。

経口補水療法というのはもともと十分な医療が受けられない開発途上国で生まれたものだ。

開発途上国では衛生管理が酷い為、数多くの感染症による脱水症状でたくさんの人たちの命が失われていた。

この原因のひとつとして医療施設が不足している事により点滴治療が困難だった事が挙げられるのだが、頭の良い人が点滴が受けられなくても脱水症状が改善するようにと経口補水液という物を開発し、WHOやUNICEFが配布した事で劇的に改善された。

この経口補水療法というものが感染性胃腸炎の脱水症状対策にはもってこいなのだ。

日本で発売している有名な経口補水液といえばポカリスエットの会社大塚製薬工場のOS-1(おーえす・わん)。その他にもあるのかもしれないが私はOS-1以外は知らない。

下手な市販薬を常備しておくよりよほど意味があると思う。賞味期限は製造から約9ヵ月だが、ノロウイルスやロタウイルスによる脱水症状対策以外にも夏場の熱中症対策や二日酔い対策(これは本当に効果あり)にも効果抜群なので絶対に損はない。

感染性胃腸炎を予防するには徹底した手洗いや次亜塩素酸水、二酸化塩素等を使っての除菌対策が非常に有効だが、万一感染してしまったらos-1を飲んで脱水症状にならないようにすればいいだろう。

あと数か月は感染におびえる日々が続くので予防対策や、もし感染してしまった時の備えはしっかりやっておこう。

(参考にさせてもらったサイト)
経口補水療法を知る|大塚製薬工場
ノロウイルス感染症とその対応・予防(家庭等一般の方々へ)|感染症情報センター