ネット通販のおすすめは楽天からYahooへ

日本の(Amazonは除いて)ネット通販で最もよく利用されているのはもちろん楽天市場だが、ここ最近その流れが変わりつつある。

流れを変えた理由のひとつがYahoo!ショッピングの出店無料化であり、もうひとつが楽天優勝セールの時の二重価格問題だと思っている。

まずはYahoo!ショッピングの出店無料化だが、これは今までYahoo!ショッピングに出店していたネットショップがYahoo!に対して支払っていた月●万+売上の●%が無料(一部有料)になったという事だ。

例えば、毎月100万円売り上げていたショップなら今までは月●万円+100万円×●%支払っていたのが0円になる。これはショップ側からすればかなりうれしい事だろう。

ちなみに楽天の場合なら大体売上の10%くらい支払わなければいけないようだ。

楽天市場:出店・開業-出店プラン・出店費用

ネットショップというのは、同一商品を販売する店が複数存在する場合、1円単位の価格競争になる場合も多い。Yahoo!ショッピングの費用が無料になって浮いた分を値下げしたりポイントで還元したりしているショップもかなり多くなってきている。

さらにYahoo!ショッピングが無料化した事で楽天にしか出店していなかったショップも続々とYahoo!ショッピングに出店してきているようだ。

今までも楽天には楽天の客がいてYahooにはYahooの客がいたのだが、有料だったYahooに無料で店を出せるのなら出さない経営者はいないだろう。

ヤフー、EC無料化で出店希望殺到 ショッピングに1日で2万6000件

楽天とYahoo両方に出店しているショップの中には同じ商品でもYahooの方が安かったり、ポイントを多くつけているところも多くなってきている。

Yahooならいくら売っても●%の手数料を取られないのだから当然といえば当然なのだが。

来年になれば増税も控えているのでその差はより顕著になっていくかもしれない。楽天では消費税分を上げざるを得ないがYahooは据え置きという事もあり得るだろう。

次に二重価格問題だが、楽天の一部のショップがセール中に販売実績のない通常価格を表示してそこから77%引きをアピールし客に販売した問題だ。

その他にも優勝セールなのに日頃販売していた値段より高く販売していた問題もあった。

楽天日本一セールで不当な価格表示の疑い、20店舗で1000商品を確認

ショップが主導したのではなく、楽天の社員が偽装を指示したとの記事も・・・

楽天社員が偽装指示 77%オフ不当セール|日刊スポーツ
楽天という会社 その4 楽天スーパーセール77%OFF表記問題実態 追記あり|元楽天のECコンサルタント’s blog

これらの問題は優勝セール以前から取沙汰されていたし、Yahoo!ショッピングにも存在していたのだが、舞台が舞台だっただけに大きな問題になってしまったという感じだろう。

通常価格なのに「ズバリ半額!」「Yahoo!ショッピング」でも不当な価格表示横行か ヤフーが対策へ

これらの問題で楽天に対して不信感を抱き、楽天を利用しなくなった人も多いと思う(私もダイヤモンド会員だがもう利用していない)

今まで楽天を利用していた人の移行先だが、Amazonを利用し始めた人も多いだろう。

Amazonの検索は非常に優秀で探したい物がすぐ見つかるし、説明もごちゃごちゃしていないのでいいのだが、私は今ならYahoo!ショッピングがおすすめだ。

実は最近のYahoo!ショッピングはあまり目立たないけれどばらまき級のキャンペーンを乱発しているのだ。楽天なら青息吐息でようやく得る事ができるポイントが普通に貰えるレベル。

Yahoo!Japanの会長である孫さんが 201X年までに「商品数NO1」「国内e-コマース流通総額NO1」を目標に掲げたからにはこのばらまきはしばらく続くと思う。

来年になればさらに店舗数も増えるだろうし、私たち消費者からすれば美味しい状況が続くだろう。

だが、孫さんは自分が言った事をコロッと変える身軽さを持った人(ある意味信用できない人)なので急に無料化を止めてしまうかもしれないが。

まあその時は当然商品の値段も上がるだろうし買わなければいいだけの話だ。

楽天をずっと利用してきた人にとってモールを切り替えるのは少々面倒だが、私のようなおっさんでもすぐに慣れたので大丈夫だろう。両方の値段を比較してみるのもいいかもしれない。

Yahooも昔はYahooポイントだったので使い勝手が悪かったが、2013年7月からTポイントになったので使える店舗も増えて楽天ポイントよりも使いやすくなったと思う。

Tポイントが使えるサービス、店舗

店舗数が大幅に増えると、もちろんYahoo!ショッピングを利用する上で気をつけなければいけない事も出てくる。

たくさんの店舗が出店すると、中には詐欺業者や偽物商品(これは今でも楽天、Yahooともにあると思うが)を販売する店等も紛れてくる可能性がある。玉石混合の中から信頼できるショップを見分ける力が必要になるだろう。

それでも現在のYahooは消費者にとって非常に美味しい状況なので、今まで楽天しか利用していなかった人は一度覗いて価格等を比較してみる事をおすすめする。

追記
2016年に入ってからYahooショッピング内の検索がおかしくなった。今までなら検索すると金額面でも性能面でも優れたものが上位に出てきていたのにゴミのような商品ばかりが上位にくるようになっている。

いろいろ調べてみると店舗側が一定のお金をYahooショッピングに払う事(その商品が売れた時にその分を支払うようでPRオプションというようだ)でゴミ商品でも検索上位に表示されるらしい。金で検索順位を買っているという事なのだろう。

客にとって役に立つ商品が下位に埋もれ探せなくなり、Yahooショッピングが儲かる商品ばかりが上位にきているのが現状のようだ。当然Yahooに支払う金額分値段は高くなるし元々利益率の高いぼったくり商品なのだろう。

検索というものは利用者のニーズに合わなければ糞の役にも立たない。

このような事をしていればYahooはまた元通りの屑ショッピングモールに戻るだろう。

やっぱり楽天もYahooも五十歩百歩か。いや検索結果を弄るという暴挙にでたYahooは楽天よりも劣るだろうな。